普通自動車の登録台数を発表している「自販連(一般社団法人 日本自動車販売協会連合会)」と、軽自動車の登録台数を発表している「全軽自協(一般社団法人 全国軽自動車協会連合会)」の統計データをもとに、新車登録台数と中古車登録台数の推移を紹介しています。
2025年4月における自動車登録台数の推移と、中古車情報サイト「車選びドットコム」の販売数推移から、中古車市場の動きを分析していきます。
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詳しく見る自動車販売市場の動向(2025年4月)
まず3月と比較した前月比を見てみると、新車登録台数は68.6%、中古車登録台数は70.0%と新車・中古車ともに減少しました。例年4月は3月から中古車・新車ともに登録台数が大きく減少する傾向にあり、今年も同様に減少する結果となりました。
次に昨年4月と比較した前年比を見てみると、新車登録台数は110.5%、中古車登録台数は100.7%とどちらも増加しました。新車に関しては2025年1月から4ヶ月連続で前年の台数を上回っています。中古車に関しては3ヶ月ぶりに前年の台数を上回りました。新車の登録台数が順調に増加し、下取りや買取りが増加したことで中古車の登録台数が増加したと考えられます。
自動車販売市場(2025年度)
2025年度 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | 1月 | 2月 | 3月 | 平均 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
新車登録台数 | 342,878 | 342,878 | |||||||||||
前年比 | 110.5% | 110.5% | |||||||||||
中古車登録台数 | 544,174 | 544,174 | |||||||||||
前年比 | 100.7% | 100.7% |
2025年の中古車オークションでは出品台数の増加に伴い、相場が徐々に下落傾向へと転じています。特に3〜5年落ちの車両は2023年と同水準まで値を下げており、6〜10年落ちでは2023年の数値を下回る価格帯も散見されます。この動きの背景には、トヨタ車の国内新車登録台数が増加に伴い下取り車が市場に出回ったこと、相場の下落により損切り目的の出品が増えたことなどが要因として挙げられます。それでもなお成約率は高水準を維持しており、中古車市場全体としては台数不足が解消されつつあると言えるでしょう。
相場下落の一例として注目されるのが、人気の高いアルファード/ヴェルファイアです。今年に入りオークションへの出品台数が急増し、主な輸出先の一つであるマレーシアではすでに車両が市場にあふれている状況です。その結果、相場が急激に下落しています。こうした需給の動向から相場変動を正確に察知するために、毎週のオークション出品台数や新規出品の車種をしっかりと確認することが大切になってきます。
2025年の中古車輸出市場では、コンテナ船の輸送費が下落したことにより、アジアやアフリカ諸国を中心に好調な動きが見られます。一方で、ロシアや米国など一部の地域では、不安定な動きも見受けられます。ロシアでは、リサイクル税の引き上げや経済制裁によるルーブル安が影響し、前年同月比で輸出台数が減少しています。ただし、ロシアはこれまでも経済制裁によって輸出台数が減少しても数ヶ月後には回復しており、実際に4月中旬時点では制裁を受ける前の数値を上回っていることから、前年の数値まで近いうちに持ち直してくると見込まれます。また、米国では関税の影響が再び懸念されており、乗用車や軽トラックなど一部車種においては輸送費の高騰が避けられない状況です。ただし、米国向けの輸出が全体に占める割合は非常に小さいため、中古車輸出市場全体への影響は限定的と考えられています。
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中古車情報サイトの動向(2025年4月)
2025年4月の中古車情報サイト(車選びドットコム)での中古車販売台数を紹介いたします。以下の「新車登録台数」(青の折れ線グラフ)と中古車登録台数(赤の折れ線グラフ)に着目していただくと、どちらも例年通り大幅に減少しているのがわかります。

※過去25ヶ月の自動車販売市場と中古車情報サイト「車選びドットコム」の市場動向を比較しています。
※「車選びドットコム」の市場動向は、加盟店専用レポートからの抜粋のため、詳細数値は非公開としています。
国産車の中古車販売傾向【人気ランキング】
「車選びドットコム」の市場動向から調査した、国産車の2025年4月中古車販売ランキングを紹介します。
ボディタイプ別販売ランキング
国産車のボディタイプ別ランキングでは、軽自動車が変わらず1位を維持しています。しかし、軽自動車は2.6ポイントもシェアを落とす結果となりました。
順位 | ボディタイプ | 割合 | 変動率 |
---|---|---|---|
1位 | 軽自動車 | 28.8% | -2.6% |
2位 | ミニバン/ワンボックス | 15.9% | 0.0% |
3位 | コンパクト/ハッチバック | 15.2% | +0.8% |
4位 | 軽バン/軽ワゴン | 9.3% | +0.5% |
5位 | セダン/ハードトップ | 7.2% | +0.4% |
車種別販売ランキング
国産車の車種別ランキングでは、引き続きプリウス(トヨタ)が1位となりました。4月はセレナ(日産)やハイエースバン(トヨタ)といった大きい車種の人気が高かったようです。
順位 | 車種(メーカー) | 順位変動 |
---|---|---|
1位 | プリウス(トヨタ) | →(前回1位) |
2位 | セレナ(日産) | ↑(前回5位) |
3位 | エブリイ(スズキ) | ↑(前回7位) |
4位 | タントカスタム(ダイハツ) | ↓(前回2位) |
5位 | N-BOXカスタム(ホンダ) | ↑(前回6位) |
6位 | N-BOX(ホンダ) | ↓(前回3位) |
7位 | タント(ダイハツ) | ↓(前回4位) |
8位 | ワゴンR(スズキ) | →(前回8位) |
9位 | アクア(トヨタ) | ↑(前回15位) |
10位 | ハイエースバン(トヨタ) | ↑(前回11位) |
輸入車の中古車販売傾向【人気ランキング】
「車選びドットコム」の市場動向から調査した、輸入車の2025年4月中古車販売ランキングを紹介します。
ボディタイプ別販売ランキング
輸入車のボディタイプ別ランキングでは、コンパクト/ハッチバックがシェアを1.2ポイント落としていますが、1位を維持しています。次いで2位にランクインしているSUV/クロカンが順調にシェアを伸ばしており、1位のコンパクト/ハッチバックと3.9ポイント差まで近づいてきています
順位 | ボディタイプ | 割合 | 変動率 |
---|---|---|---|
1位 | コンパクト/ハッチバック | 26.9% | -1.2% |
2位 | SUV/クロカン | 23.0% | +0.7% |
3位 | セダン/ハードトップ | 18.2% | +2.4% |
4位 | ステーションワゴン | 12.0% | -1.2% |
5位 | クーペ | 9.7% | -2.2% |
車種別販売ランキング
輸入車の車種別販売ランキングでは、ミニクラブマン(BMW MINI)が大幅に順位を上げ、1位にランクインしました。4月は1位と2位がBMWのMINIシリーズとなっており、MINIシリーズの人気の高さが伺えます。
順位 | 車種(メーカー) | 順位変動 |
---|---|---|
1位 | ミニクラブマン(BMW MINI) | ↑(前回11位) |
2位 | ミニ(BMW MINI) | ↓(前回1位) |
3位 | 3シリーズセダン(BMW) | ↓(前回2位) |
4位 | Gクラス(メルセデス・ベンツ) | →(前回4位) |
5位 | ザ・ビートル(フォルクスワーゲン) | ↑(前回13位) |
6位 | V40(ボルボ) | ↑(前回33位) |
7位 | TTクーペ(アウディ) | ↑(前回15位) |
8位 | カングー(ルノー) | ↓(前回7位) |
9位 | ミニクロスオーバー(BMW MINI) | ↓(前回3位) |
10位 | 1シリーズ(BMW) | ↑(前回圏外) |
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・市場統計レポート2024年3月【車選びドットコム】
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