記事

中古車販売の古物商許可とは?保管場所・管理者・必要書類を解説

中古車を仕入れて販売する事業を始めるには、営業所を管轄する都道府県公安委員会から、古物商許可を受ける必要があります。自動車は古物営業法上の「古物」にあたるためです。

中古車販売の古物商許可|保管場所・管理者・必要書類を解説

中古車を扱う場合は、車を置く場所(営業所・展示場)の確保と、管理者の知識・経験が、実務上のポイントになります。申請の前に、管轄の警察署で確認しておくと安心です。

この記事では、中古車販売で古物商許可を取るときの注意点と、申請の流れ、費用・期間、必要書類をまとめます。開業に必要な手続き全体を知りたい方は、中古車販売店開業マニュアル① ~手続き編~もあわせてご覧ください。

中古車の販売に古物商許可が必要な理由

中古車を仕入れて(買い取って)販売する行為は、古物営業にあたります。次のような場合は、許可が必要です。

  • 中古車販売店として、他社や個人から車を仕入れて販売する
  • オークションで仕入れた車を、店頭やWebで販売する
  • 買い取った車を、別の販売店に卸す

一方で、自分で乗っていた車を売却するだけで、買い取っての販売は行わない場合などは、許可は不要です。

無許可で古物営業を行うと、古物営業法第31条により、3年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金の対象になります。開業前に、必ず許可を取得してください。

中古車ならではの注意点

営業所・展示場(駐車場)の確保

中古車は大きく、置く場所が必要です。申請では、営業所が実際に使える場所であることが前提になります。たとえば新潟県は、短期間だけ借りた店舗や空き地、駐車場などは営業所にあたらず、申請できないと案内しています。

賃貸の営業所や、車の保管(展示)場所については、貸主の使用承諾書や賃貸借契約書の写しの提出を求める警察署・都道府県があります(京都府・広島県・群馬県などが案内)。自動車に限った要件ではなく、求められる内容は警察署ごとに異なります。物件を契約する前に、管轄の警察署に確認しておくと安心です。

管理者の知識・経験

法律上、申請者に「何年の経験が必要」といった要件は定められていません。許可の基準は、古物営業法第4条の欠格事由(犯罪歴など)に当たらないことなどです。

一方で、古物商は、管理者に、取り扱う古物が不正品かどうかを見分けるために必要な知識・技術・経験を得させるよう、努めなければなりません(古物営業法第13条第3項)。警察庁の解釈運用基準では、その例として、先任者から不正品を見分ける知識・技術の教えを受けることや、短期間に多数の中古自動車を取り扱って経験を重ねることが挙げられています。経験に不安がある場合は、申請前に警察署の窓口で相談してください。

管理者の選任

古物商は、営業所ごとに、その営業所の業務を適正に行うための責任者として、管理者を1人選任する必要があります(古物営業法第13条第1項)。未成年者や、法律で定められた欠格事由に当たる人は、管理者になれません(古物営業法第13条第2項)。申請の際は、管理者本人の書類(略歴書、住民票、身分証明書、誓約書)も提出します。

オークションで仕入れる場合

業者向けのオークション(古物市場)で仕入れた車を販売する場合も、古物商許可が必要です。古物市場では、古物商どうしでなければ取引できません(古物営業法第14条第3項)。

ただし、オークションへの参加には、古物商許可とは別に、各オークションの会員登録が必要です。条件はオークションによって異なります。たとえばUSSは、古物商許可証(自動車)の取得後1年以上で、行商ができる許可であることなどを入会条件としています(2026年10月時点)。開業直後は参加できないことがあるため、最新の条件は各オークションの公式ページで確認してください。

また、許可申請書には、行商をするかどうかを記載する項目があります。警察庁の解釈運用基準では、古物市場で古物商間で行う取引や、自動車のセールスマンが相手の住所などで行う売買も、行商に含まれるとされています。

なお、最終所有者から使用済自動車として車を引き取る場合は、古物商許可とは別の登録が必要になります(後述)。

申請の流れ

  1. 営業所の場所と、管理者を決める
  2. 必要書類を揃える
  3. 主たる営業所を管轄する警察署に申請する
  4. 審査を受ける(警察署による確認、必要に応じて追加の書類や説明)
  5. 許可証が交付される

申請書は、主たる営業所の所在地を管轄する警察署を経由して、都道府県公安委員会に提出します。営業所が複数ある場合も、窓口は主たる営業所を管轄する警察署です。

費用と期間

  • 申請手数料: 19,000円(標準額は政令で定められ、実際の額は都道府県の条例によります。納付方法は証紙や現金など都道府県で異なり、不許可や取り下げでも返金されない都道府県が多いです)
  • 書類の取得費用: 住民票や身分証明書などの取得費用がかかります。金額は市区町村によって異なります。法人の場合は、登記事項証明書の取得費用もかかります。
  • 審査期間: 東京都公安委員会の審査基準では、標準処理期間は40日(行政庁の休日は含まない)です。京都府・長野県・北海道なども40日としています。日数の数え方や実際にかかる期間は、都道府県や書類の状況で異なります。営業所を置く都道府県の公安委員会が公表している審査基準で、確認してください。

開業日から逆算して、余裕をもって申請しましょう。

必要書類

主な書類は次のとおりです(東京都の警視庁「古物商許可申請」のページにもとづく整理です。提出先の警察署や都道府県で細部が異なるため、申請前に管轄の案内を確認してください)。

個人で申請する場合

  • 許可申請書
  • 略歴書(本人と管理者の分)
  • 本籍が記載された住民票の写し(本人と管理者の分)
  • 身分証明書(本人と管理者の分。本籍地の市区町村で交付を受けます)
  • 誓約書(本人と管理者の分)
  • ホームページで販売する場合は、URLを使用する権限があることを示す資料

法人で申請する場合

  • 許可申請書
  • 定款、登記事項証明書
  • 略歴書・本籍が記載された住民票の写し・身分証明書・誓約書(役員全員と管理者の分)
  • ホームページで販売する場合は、URLを使用する権限があることを示す資料

書類の取得には時間がかかることもあるため、早めに準備を始めてください。

古物商許可だけでは足りないケース

古物商許可は、中古車を仕入れて売るための許可です。次のような場合は、別の登録・許可が必要になります。

  • 最終所有者から使用済自動車(廃車)として引き取る → 自動車リサイクル法に基づく引取業の登録
  • 使用済自動車を解体して部品を取る → 自動車リサイクル法に基づく解体業の許可
  • 使用済自動車のカーエアコンからフロン類を回収する → 自動車リサイクル法に基づくフロン類回収業の登録

いずれも、事業所の所在地を管轄する都道府県知事(保健所設置市では市長)が窓口で、有効期間は5年です。引取業の登録とは別に、自動車リサイクルシステムへの事業者登録も必要です。中古車として販売する車を仕入れるだけであれば、引取業の登録は必要ありません。ただし、使用済自動車として引き取った車は、中古車として扱えなくなります。

自分の事業で何が必要かは、扱う車の流れ(仕入れ → 販売 → 廃車)によって決まります。開業に必要な手続きの一覧は、中古車販売店開業マニュアル① ~手続き編~で解説しています。

よくある質問

Q. 個人事業主でも取得できますか? A. はい、個人でも法人でも取得できます。申請する人に応じて、提出書類が変わります。

Q. 自宅を営業所にできますか? A. 自宅を営業所にできる場合もありますが、賃貸の場合は、貸主の使用承諾書などを求められることがあります。申請前に、管轄の警察署に確認してください。

Q. 古物商許可の取得に、自動車の経験は必須ですか? A. 法律上、申請者に必要な経験年数は定められていません。ただし、古物商には、管理者に不正品を見分ける知識・技術・経験を得させる努力義務があります。不安な場合は、申請前に警察署の窓口で相談してください。

Q. 許可を取ったら、すぐに営業できますか? A. 許可証が交付されれば、古物営業を始められます。ただし、車の売買に伴う別の手続き(オークション会員登録など)は、別途必要です。

まとめ

中古車販売で古物商許可を取るときは、営業所・展示場の確保、管理者の選任と知識・経験、オークションの入会条件の3点が、実務上のポイントです。運用は地域によって異なるため、物件を決める前や申請前に、管轄の警察署で相談しておくと安心です。

開業に必要な手続き全体は、中古車販売店開業マニュアル① ~手続き編~で解説しています。

開業後の車両在庫・販売・書類の管理を効率化したい方は、中古車販売管理システム「symphony」もご覧ください。

参考情報

中古車販売をされている方へ

中古車販売店の多くが新規集客や単価向上に苦しんでいます。インターネットの発達でお客様は簡単に価格やスペックを比較できるようになりました。そんな中で中古車販売店様が利益を上げていくには、「露出アップ」と「車両情報の最適化」が必要不可欠です。また、付帯商品を使って単価向上したり、リピート顧客を確保したりするなど、するべきことがたくさんあります。

車選びドットコムの提供する中古車販売管理システム「symphony」では、車両の在庫管理から広告掲載、販売後の保証やアフターサービスまで、中古車販売に関するあらゆる業務をひとつでご利用することができます。

必須

開業前の方は「開業前」とご記入ください

必須
必須
必須
必須
任意 業界レポート・お役立ち情報

当社のプライバシーポリシーに同意の上、送信してください。

お役立ち情報の一覧へ戻る

中古車販売をもっと手間なくカンタンに。

販売管理システムを詳しく見る

中古車販売に必要なすべてを
「symphony」で。

symphonyについて詳しく知りたい方に資料をお送りいたします

資料請求

ご導入のイメージをご覧になりたい方は事例をご参照ください

活用事例

ご不明な点がございましたらお気軽にお問い合わせください

お問い合わせ

お電話でも受け付けておりますので、
お気軽にお問い合わせください。

受付時間 10:00 〜 18:00 (土日祝定休)